2017年のペルセウス座流星群の情報
2017年のペルセウス座流星群について、おもに予想される極大情報をまとめました。
極大時刻(世界的に見た場合)
2017年8月13日 3時47分(日本時)
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この時刻は、過去の活動から極大とされる「太陽黄経が140.0度(2000年分点)となる時刻」を分単位で計算したものです。ただ、ペルセウス座流星群の極大は数時間継続しますので、「分の単位」まではほとんど意味を持ちません。あくまで目安として捉えてください。
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この時間帯は、東日本では夜明けが始まっており、空が明るくなりつつある時間帯です。このため、これよりも少し前の時間帯で活発な状況を観測することができそうです。また西日本では夜明けが始まる前で、観測しやすい時間帯と言えるでしょう。
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ただし、今年は月明かりの影響を大きく受けます。暗い流星が見えづらくなって、実際に観測できる流星の数が、かなり減ってしまうでしょう。
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なお上記の他、ダスト・トレイル(流星物質のチューブ状の構造)との接近により、副次的な極大が観測されることがありますが、今年地球に接近すると予想されるダスト・トレイルはありません(ただし、計算できない程古くに形成されたダスト・トレイルに起因する極大が観測される可能性は否定できません)。
実際に見ることのできる予想流星数
極大日前後に、実際に見ることができると予想される(計算上の)流星の数です。個数は、1時間あたりに見られる流星数です。
月日 | 時刻 | 良好な観測地 (5.5等まで見える空) | 郊外 (4等まで見える空) | 市街地 (2等まで見える空) |
8月11日夜〜12日朝 |
11日21時頃 | 約5個 (4〜8個) | 約2個 (1〜3個) | 約0個 (0〜1個) |
12日0時頃 | 約10個 (7〜14個) | 約4個 (3〜5個) | 約1個 (1〜2個) |
12日3時頃 | 約14個 (11〜19個) | 約6個 (4〜8個) | 約2個 (1〜2個) |
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8月12日夜〜13日朝 |
12日21時頃 | 約12個 (9〜17個) | 約4個 (3〜6個) | 約1個 (1〜2個) |
13日0時頃 | 約23個 (17〜31個) | 約9個 (7〜12個) | 約3個 (2〜4個) |
13日3時頃 | 約29個 (22〜39個) | 約12個 (9〜16個) | 約4個 (3〜5個) |
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8月13日夜〜14日朝 |
13日21時頃 | 約7個 (5〜10個) | 約3個 (2〜4個) | 約1個 (0〜1個) |
14日0時頃 | 約12個 (9〜16個) | 約5個 (3〜6個) | 約1個 (1〜2個) |
14日3時頃 | 約13個 (10〜17個) | 約5個 (4〜7個) | 約2個 (1〜2個) |
※日本流星研究会の内山茂男さんの集計結果をもとに、実際に見られる流星数を当方が計算しました。
※月明かりの影響を考慮しました。このため、「5.5等まで見える空」の欄でも、月が空にのぼっている時間帯では実際には5.5等まで見えないものとして計算してあります。「4等まで」「2等まで」についても同様です。
※関東以外では計算結果が少し異なりますが、傾向はだいたい同じです。
概要
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流星が比較的多く見られる夜は、8月11日夜〜12日朝、12日夜〜13日朝、13日夜〜14日朝の3夜です。このうち、最も多く見られる、いわゆる極大夜は、12日夜〜13日朝と予想されます。
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極大時刻は8月13日4時前です。この時間帯は、東日本では夜明けが始まっている時間帯です。最も多く見られるのは、この直前となる8月13日の3時頃となりそうです。西日本では、夜明け前なので、夜明けに向けてさらに数が増えていく様子が観察できそうです。
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極大夜の前夜(8月11日夜〜12日朝)と、後夜(13日夜〜14日朝)には、極大夜のおよそ半分ほどの流星が見られそうです。どちらもほぼ同じくらいの数ですが、夜半頃までの早めの時間帯では、後夜の方が多く見られそうです。
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極大の頃は月が空高くのぼっていて、月明かりの影響を大きく受けます。このため暗い流星が見づらくなっており、例年の極大の頃に較べると、見られる予想流星数がかなり少なくなっています。
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極大夜となる8月13日未明の時間帯に見られる1時間当たりの流星数は、良好な観測地20〜40個程度、郊外で10〜15個程度、市街地でおよそ3〜5個程度と予想されます。
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各夜の月の出の時刻は以下の通りです(東京)。
- 8月11日夜:20時45分
- 8月12日夜:21時20分
- 8月13日夜:21時57分
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3時20分頃には天文薄明が始まり、空が明るくなり始めます。観測できるのは4時頃までです(関東の場合)。
ペルセウス座流星群の写真・動画・資料
ペルセウス座流星群の画像・動画などは別ページにまとめました。
参考:今後10年間(2017年〜2027年)のペルセウス座流星群の極大時刻
年 | 月日 | 極大時刻 | 極大時刻 の条件 | 月の 条件 |
2017年 | 8月13日 | 03時47分 | ◎ | × |
2018年 | 8月13日 | 09時51分 | ○ | ◎ |
2019年 | 8月13日 | 15時59分 | △ | △ |
2020年 | 8月12日 | 22時12分 | ○ | × |
2021年 | 8月13日 | 04時17分 | ○ | ◎ |
2022年 | 8月13日 | 10時20分 | △ | × |
2023年 | 8月13日 | 16時33分 | △ | ○ |
2024年 | 8月12日 | 22時42分 | ○ | ◎ |
2025年 | 8月13日 | 04時52分 | ○ | × |
2026年 | 8月13日 | 11時00分 | △ | ◎ |
2027年 | 8月13日 | 17時11分 | △ | ○ |
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この時刻は、過去の活動から極大とされる、太陽黄経が140.0度(2000年分点)となる時刻を分単位で計算したものです。
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前述の通り、ペルセウス座流星群の極大は数時間続きますので、時刻はあくまで参考です。
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極大時刻の条件は、極大時刻が夜で放射点が高い時間帯にあたるときが◎です。あとは目安です。
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月の条件は、月明かりがなく観測できる場合が◎です。あとは目安です。
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次回は、2018年に比較的よい条件のもとで観測できそうです。
佐藤 幹哉(日本流星研究会/FAS府中天文同好会)
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