2015年のペルセウス座流星群について、おもに予想される極大情報をまとめました。
国内では、悪天候のため観測数が少なくなってしまいました。
日本流星研究会の内山さんの集計によると、13日夜〜14日朝のZHR(天頂修正1時間あたり流星数)が、およそ100となり、例年とほぼ同じ程度の出現だったと考えられます。
※晴れ間に撮影したカラー動画と静止画
撮影:2015年8月14日 長野県立科町
撮影者:佐藤幹哉
2015年8月13日 15時26分(日本時)
極大日前後に、実際に見ることができると予想される(計算上の)流星の数です。個数は、1時間あたりに見られる流星数です。
月日 | 時刻 | 良好な観測地 (5.5等まで見える空) | 郊外 (4等まで見える空) | 市街地 (2等まで見える空) |
---|---|---|---|---|
8月11日夜〜12日朝 | 11日21時頃 | 約5個 (3〜7個) | 約2個 (1〜2個) | 約0個 (0〜1個) |
12日0時頃 | 約12個 (8〜17個) | 約4個 (3〜6個) | 約1個 (1〜2個) | |
12日3時頃 | 約19個 (13〜27個) | 約7個 (5〜9個) | 約2個 (1〜2個) | |
8月12日夜〜13日朝 | 12日21時頃 | 約8個 (6〜12個) | 約3個 (2〜4個) | 約1個 (1〜1個) |
13日0時頃 | 約21個 (15〜30個) | 約8個 (5〜11個) | 約2個 (1〜3個) | |
13日3時頃 | 約35個 (25〜50個) | 約12個 (9〜18個) | 約3個 (2〜4個) | |
8月13日夜〜14日朝 | 13日21時頃 | 約12個 (9〜18個) | 約4個 (3〜6個) | 約1個 (1〜2個) |
14日0時頃 | 約25個 (18〜36個) | 約9個 (6〜13個) | 約2個 (2〜3個) | |
14日3時頃 | 約33個 (23〜47個) | 約12個 (8〜17個) | 約3個 (2〜4個) | |
8月14日夜〜15日朝 | 14日21時頃 | 約5個 (4〜8個) | 約2個 (1〜3個) | 約0個 (0〜1個) |
15日0時頃 | 約11個 (8〜16個) | 約4個 (3〜6個) | 約1個 (1〜1個) | |
15日3時頃 | 約16個 (11〜22個) | 約5個 (4〜8個) | 約1個 (1〜2個) |
※日本流星研究会の内山茂男さんの集計結果をもとに、実際に見られる流星数を当方が計算しました。
※関東以外では計算結果が少し異なりますが、傾向はだいたい同じです。
※ダスト・トレイル(後述)の影響は考慮していません。
ダスト・トレイルとは、流星物質(流星の元となる砂のような粒)のチューブ状の構造です。ペルセウス座流星群の母彗星であるスイフト・タットル彗星(109P/Swift-Tuttle)から、比較的新しく放出された流星物質によって作られ、これと地球が接近すると、副次的な極大が観測されることがあります。
今年は、以下の2種類のダスト・トレイルとやや接近傾向にあります。
※1079年放出トレイルとの接近時刻は、日本では夜明け後のため、眼視観測などで確認することはできません。
これまでの例では、ダスト・トレイルと地球がおよそ 0.003au 程度まで接近すると、流星数の増加が見られています。今回はこれよりも接近距離が大きい(遠い)ため、流星数が大幅に増加する可能性は低いと考えています。ただし、このような状況におけるこれまでの例はなく、断定はできません。多少の流星数増加は、観測されるかもしれません。
なお、日本で観測できる1862年放出トレイルの場合には、流星物質が小さいと推測され、もし流星が増加した場合でも流星は暗めだと予想されます。
年 | 月日 | 極大時刻 | 極大時刻 の条件 | 月の 条件 |
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2015年 | 8月13日 | 15時26分 | △ | ◎ |
2016年 | 8月12日 | 21時38分 | ○ | ◎ |
2017年 | 8月13日 | 03時47分 | ◎ | × |
2018年 | 8月13日 | 09時51分 | ○ | ◎ |
2019年 | 8月13日 | 15時59分 | △ | △ |
2020年 | 8月12日 | 22時12分 | ○ | × |
2021年 | 8月13日 | 04時17分 | ○ | ◎ |
2022年 | 8月13日 | 10時20分 | △ | × |
2023年 | 8月13日 | 16時33分 | △ | ○ |
2024年 | 8月12日 | 22時42分 | ○ | ◎ |
2025年 | 8月13日 | 04時52分 | ○ | × |
佐藤 幹哉(かわさき宙と緑の科学館/日本流星研究会/FAS府中天文同好会)
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