2011年のペルセウス座流星群の極大情報
ペルセウス座流星群における、2011年の極大情報です。
極大時刻
2011年8月13日 14時46分(日本時)
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この時刻は、過去の活動から極大とされる、太陽黄経が140.0度(2000年分点)となる時刻を分単位で計算したものです。
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ただし、ペルセウス座流星群の極大は数時間継続しますので、この「分の単位」まではほとんど意味を持ちません。あくまで目安として捉えてください。
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上記の他、ダスト・トレイル(流星物質のチューブ)との接近により、副次的な極大が観測されることがあります。
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現状、当方の計算では、今年地球に接近すると予想されるダスト・トレイルはありません。ただし、計算できない程古くに形成されたダスト・トレイルに起因する極大が、観測される可能性は否定できません。
見ることのできる流星の数の予報
極大日前後に、実際に見ることができると予想される流星の数です。数字は1時間あたりに見られる流星の個数です。
月日 | 時刻 | 良好な観測地 (5等まで見える空) | 郊外 (3.5等まで見える空) | 市街地 (2等星まで見える空) |
8月11日夜〜12日朝 | 11日21時頃 | 2〜3個 | 0〜1個 | 0〜1個 |
12日0時頃 | 5〜8個 | 2〜4個 | 0〜1個 |
12日3時頃 | 8〜14個 | 3〜6個 | 1〜2個 |
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8月12日夜〜13日朝 | 12日21時頃 | 5〜8個 | 2〜3個 | 0〜1個 |
13日0時頃 | 12〜20個 | 4〜9個 | 1〜3個 |
13日3時頃 | 20〜32個 | 7〜14個 | 3〜5個 |
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8月13日夜〜14日朝 | 13日21時頃 | 7〜11個 | 2〜5個 | 1〜2個 |
14日0時頃 | 14〜23個 | 5〜10個 | 2〜4個 |
14日3時頃 | 19〜31個 | 7〜14個 | 2〜5個 |
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日本流星研究会の内山茂男さんの集計結果をもとに、実際に見られる流星数を当方が計算しました。
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今年は月明かりがあるため、この影響を考慮に入れて観測地の条件を設定し、それぞれ5等、3.5等、2等まで見えるものとしました。
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関東以外では、計算結果が少し異なります。
全体的な傾向
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最も多く見られると予想されるのは、13日未明の3時頃。ただし、14日未明の3時頃もほぼ同じ程度と予想されます。
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早い時間帯(21時や0時頃)では、13日夜の方が12日夜よりも若干多く見られそうです。
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極大直前となる12日夜〜13日朝は、極大に向かって実際の流星数が増加することと、放射点が高くなって増加することが同時に働き、明け方に向かって急速に流星数が増加しそうです。
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極大直後となる13日夜〜14日朝は、極大を過ぎて実際の流星数は減少しますが、放射点が高くなって増加する効果が働き、明け方に向かってゆるやかに流星数が増加しそうです。
月明かりの影響
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今年は8月14日が満月であり、ほぼ一晩中月明かりの影響を受けます。このため、暗い流星を見ることができず、見られる流星の数が例年よりも少なくなります。
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月の入の時刻は以下の通りです(関東)。
- 8月12日:3時10分頃 (2時以降は、月明かりの影響が少なくなる)
- 8月13日:4時10分頃 (3時以降は、月明かりの影響が少なくなる)
- 8月14日:5時10分頃 (明け方まで月明かりの影響がある)
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なお、3時20分頃には天文薄明が始まり、空が明るくなり始めます。観測できるのは4時頃までです。
ペルセウス座流星群の写真
撮影日時:2010年8月13日3時41分
撮影者:佐藤幹哉
撮影地:長野県立科町
参考:2011年〜2020年のペルセウス座流星群の極大時刻
年 | 月日 | 極大時刻 | 極大時刻 の条件 | 月の 条件 |
2011年 | 8月13日 | 14時46分 | △ | × |
2012年 | 8月12日 | 21時00分 | ○ | △ |
2013年 | 8月13日 | 03時07分 | ◎ | ◎ |
2014年 | 8月13日 | 09時14分 | ○ | × |
2015年 | 8月13日 | 15時26分 | △ | ◎ |
2016年 | 8月12日 | 21時38分 | ○ | ◎ |
2017年 | 8月13日 | 03時47分 | ◎ | × |
2018年 | 8月13日 | 09時51分 | ○ | ◎ |
2019年 | 8月13日 | 15時59分 | △ | △ |
2020年 | 8月12日 | 22時12分 | ○ | × |
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この時刻は、過去の活動から極大とされる、太陽黄経が140.0度(2000年分点)となる時刻を分単位で計算したものです。
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前述の通り、ペルセウス座流星群の極大は数時間続きますので、時刻はあくまで参考です。
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極大時刻の条件は、極大時刻が夜で放射点が高い時間帯にあたるときが◎です。あとは目安です。
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月の条件は、月明かりがなく観測できる場合が◎です。あとは目安です。
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2013年は、極大時刻、月明かりの条件、ともに申し分なく、大変条件良く観測できそうです。
佐藤 幹哉(川崎市青少年科学館/日本流星研究会/FAS府中天文同好会)
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